はじめに
楽天カードを事業用に使っても大丈夫なのか——。
副業を始めたばかりの人や、開業直後のフリーランスがまず直面するこの疑問。法人カードやビジネスカードの審査は厳しそうだし、そもそも収入も安定していないから「今ある個人用の楽天カードでいいか…」と考える人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、「楽天カードを事業用に使うこと自体は可能」です。
ですが、いくつかの注意点を押さえておかないと、思わぬ落とし穴にハマるリスクもあります。
この記事では、実際に楽天カードを事業用として使っている私自身の体験も交えながら、
- 契約違反にならないのか?
- 経費として計上できるのか?
- 税務調査で問題にならないのか?
- ビジネスカードとの違いは?
といったリアルな疑問に対して、わかりやすく解説していきます。
これから副業やフリーランスを始めようとしている方にとって、きっと役立つはずです。
第1章:楽天カードを事業用に使っても問題ないのか?
まず結論から言えば、楽天カードを事業用に使うこと自体は違法ではありません。
税法上も「必要経費」として正しく処理すれば、個人名義のカードを使っていたとしても経費計上は可能です。
ただし、楽天カードはあくまで“個人利用を前提としたクレジットカード”です。
規約上は「個人の私的利用に限る」と明記されており、ビジネス用途は推奨されていません。
▼ 契約違反にはならないの?
楽天カードの利用規約には、たしかに「営利目的での利用は禁止」といった記述があります。
ですが、これはあくまで「カードを貸し出して商売に使う」「転売目的で大量仕入れをする」などを制限するための文言であり、日々の経費を支払う程度であれば特に問題視されないのが現実です。
私自身も、開業初期は楽天カードで経費を支払い、特に警告や利用停止を受けたことはありません。
とはいえ「自己責任」であることには変わりありません。
楽天カードに限らず、個人カードでの事業利用はグレーな立ち位置にあるため、「何かトラブルがあった場合に全て自分で対処する」覚悟は持っておきましょう。
第2章:実際に使っている人は多い?私のケース
実際、楽天カードを事業用に使っているフリーランスや副業者は少なくありません。
特に開業直後は、法人カードやビジネスカードの審査に不安を感じたり、カードの種類が多すぎてどれを選べばいいのか分からないという人も多いはずです。
私もそのひとりでした。
▼ 個人用楽天カードを“経費専用”として使う方法
私の場合、生活費用と事業用の支出を明確に分けるために、楽天カードを「経費専用」として割り切って使うことにしました。
- 楽天カード(個人用):経費のみに使用
- 三井住友カード:生活費用として利用
- 楽天銀行:事業用の口座として使用し、カード引き落としもここから
こうすることで、家計と事業のお金の流れを明確に分けることができ、帳簿管理や確定申告が圧倒的にラクになります。
▼ 明細も一括管理できる
楽天カードはWeb明細でPDFがダウンロードできるので、毎月の仕訳処理もスムーズです。
私はMoney Forwardを使っていますが、会計ソフトと楽天カードを連携させれば、自動で仕訳が出るので、時間もかなり短縮されました。
副業レベルであっても、「このカードは経費専用」と決めて使うことで、無理に法人カードを作らなくても実用上まったく問題ありません。
「カードが1枚しかないから生活費も経費もごちゃまぜ」という状況こそ、あとから非常に面倒になるので注意が必要です。
第3章:経費精算・会計処理で気をつけたいこと
楽天カードを事業用に使う場合、もっとも大切なのは「プライベートと経費をきっちり分ける」ことです。
カードの名義が個人である以上、明細を見ただけでは何が経費で何が私的な支出か、判断できません。
▼ 混在させると帳簿が地獄に
たとえば楽天カードで、
- Amazonで書籍を購入(経費)
- ユニクロで洋服を購入(私的支出)
- コンビニで事務用品を購入(経費)
といった使い方をしていると、あとから帳簿をつけるときに分類が面倒になります。
それだけでなく、税務調査が入ったときに「この支出、本当に事業に必要でしたか?」と疑われるリスクもあります。
▼ 経費専用カードとして分離するのがベスト
先述の通り、私は楽天カードを経費専用として割り切って使っています。
さらに、引き落とし口座も楽天銀行の事業用口座に設定しておくことで、通帳との照合も簡単になりました。
▼ 会計ソフトとの連携でラクになる
楽天カードはfreeeやマネーフォワードなどの主要なクラウド会計ソフトと連携が可能です。
カードを使うたびに自動で仕訳候補が表示されるので、いちいち明細を手入力する必要がありません。
また、楽天ポイントなどの還元も記録されるため、事業経費とポイント管理を一元化できるのも地味に便利です。
「どこから見ても、これは事業用の支出です」と言える状態を作っておくことが重要です。
カードの利用ルールを最初にしっかり決めておくことで、後々の手間もトラブルも避けることができます。
第4章:本当に個人カードでいいの?ビジネスカードとの比較
楽天カードを事業用に使っていて問題はないとはいえ、「ずっと個人カードでいいのか?」と疑問に思う人も多いでしょう。
ここでは、個人カードとビジネスカード(法人カード)それぞれのメリット・デメリットを比較してみます。
▼ 個人カード(楽天カード)のメリット
- 審査が通りやすい:副業レベルでも作りやすい
- ポイント還元率が高い:楽天市場などで使えば1%〜数%還元
- 年会費無料のカードが多い:固定コストがかからない
- すぐに使い始められる:Web申し込みで即日審査・発行も可能
特に、楽天経済圏を活用している人にとっては、ポイント還元による実質的な経費削減は非常に魅力的です。
▼ ビジネスカード(法人カード)のメリット
- 法人名義で作れる:法人化後は必須レベル
- 事業用途に特化:経費管理・明細管理がしやすい
- 利用限度額が高い傾向:仕入れや出張など大きな支払いにも対応
- 信用構築につながる:法人としての与信スコア向上にも貢献
一方で、審査がやや厳しめで、開業直後や副業レベルだと通らないケースもあります。
また、年会費がかかるものも多く、使わないと損になるカードも少なくありません。
▼ どっちを選ぶべき?
結論としては以下の通りです:
- 副業や開業初期のフリーランス → 個人カード(楽天カード)でOK
- 法人化して取引が大きくなってきたら → 法人カードの導入を検討
私自身も開業初期は楽天カードを経費専用にしておき、一定の収入や経費の規模が見えてきた段階で、法人カードの申し込みを検討しています。
無理に法人カードを作る必要はありません。
今の自分の規模に合ったカードを「きちんと管理する」ことが何より大事なのです。
まとめ:楽天カードを事業用に使うのは「アリ」だけどルールを決めよう
楽天カードを事業用に使うことは、少なくとも法的には問題ありません。
実際にフリーランスや副業者の中には、楽天カードを経費専用として活用している人が多く、私自身もそのひとりです。
とはいえ、使い方には注意が必要です。
✅ ポイントをまとめると…
- 楽天カードは「個人利用前提」だが、日常的な経費に使う分には実質問題ない
- プライベート支出と混在させないよう、経費専用カードとして使うのがベスト
- 会計ソフトと連携すれば仕訳がラクになり、帳簿管理や確定申告もスムーズ
- 法人カードは将来的に必要だが、最初は無理に作らなくてもOK
副業や個人事業のスタート時点では、カード1枚の選び方が今後の管理のしやすさを大きく左右します。
「今の自分に合ったベストな方法を選び、あとから困らないような使い方を心がけること」が最も重要です。
楽天カードは審査も通りやすく、ポイント還元率も高いため、
まずは「経費専用カード」として活用し、実績を積むには非常に優れた選択肢と言えるでしょう。
楽天カードのPR|まずは1枚持っておくと、事業運用がグッと楽に
もしまだ楽天カードを持っていない場合は、経費専用カードとして1枚発行しておくことを強くおすすめします。
特に副業やフリーランスのスタート段階では、
- 固定費がかからない(年会費永年無料)
- 楽天ポイントで実質的なコスト削減が可能
- 仕入れや経費の支払いを1枚に集約できる
といった点で、非常に相性の良いカードです。
さらに、楽天市場や楽天モバイルとの連携でポイント倍率もアップ。
「経費を使いながらポイントが貯まる」唯一無二の仕組みは、他社にはない魅力といえるでしょう。
将来的に楽天プレミアムカードや楽天ビジネスカードといった上位カードを目指す場合でも、
この楽天カードで利用実績を積んでおくことが審査通過の第一歩になります。
まずは1枚、事業用の経費管理用として楽天カードを発行してみてはいかがでしょうか?
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