はじめに

「Visaのカードを持ってるから、Visaが発行してるんだよね?」
こんなふうに思っている方、意外と多いのではないでしょうか。
でも実は――VisaやMastercardは、クレジットカードを発行していないんです。
Visaはあくまで「決済ネットワークのブランド」であって、
実際にあなたにカードを発行しているのは、三井住友カードや楽天カードといった“発行会社”です。
この記事では、
- VisaやJCBの“役割の違い”って?
- クレジットカードの裏側にある4者の仕組みとは?
- 審査や特典はどこが決めているの?
など、普段あまり意識しない「クレジットカードの裏側」を、わかりやすく解説します。
カード選びに悩んでいる方や、「なんとなくVisaで選んでた…」という方にとって、
“本当に見るべきポイント”がきっと見えてくるはずです。
第1章:VisaやMastercardは「ブランド」であって発行会社ではない

「Visaカードを持っているから、発行元はVisa」――この考えは実は誤解です。
VisaやMastercardは、カードを“発行している会社”ではありません。
■ VisaやMastercardは「決済ネットワークのブランド」
あなたがカードを使ってお店で支払うとき、
「Visa経由で処理された」などと表現されるのは、Visaが“決済の通り道”を提供しているからです。
VisaやMastercardの役割はあくまで、
- 加盟店とカード発行会社をつなぐ
- 国際的に共通する決済インフラを提供する
といった“裏方的なポジション”にあります。
■ 実際に発行しているのは「イシュア(発行会社)」
たとえば以下のようなカードが発行会社(イシュア)です:
- 三井住友カード(Visaブランド)
- 楽天カード(Mastercardブランド)
- セゾンカード(AMEXブランド)
- イオンカード(JCBブランド)
カードの券面にVisaやMastercardのロゴが入っていても、
実際にカードを作って管理しているのは、その発行会社(イシュア)なのです。
つまり、Visaカード=Visaが発行、ではなく、
「Visaブランドを使って、三井住友カードが発行している」というのが正確な理解になります。
次章では、こうしたカードの裏側の仕組みを支える4つの役割(4者構造)を、わかりやすく解説していきます。
第2章:クレカの裏側は「4者の役割」で動いている

クレジットカードが1枚発行され、使われ、支払いが完了するまでには、
実に4つの役割を持ったプレイヤーが連携しています。
それぞれの役割を理解すると、「どこが何をしているか」がよく見えてきます。
■ 1. カード発行会社(イシュア)
- あなたにカードを発行する会社(例:三井住友カード、楽天カードなど)
- 審査・限度額・ポイント設計・請求処理などを担う、もっともユーザーと関わる存在
■ 2. 加盟店契約会社(アクワイアラ)
- 店舗側と契約して、「クレカ使えるようにしましょう」と手配する会社
- 決済端末の提供や、売上の回収などを行う
- イシュアと違って、“お店側”のサポート担当
■ 3. 国際ブランド(Visa/Mastercard/JCBなど)
- 加盟店と発行会社をつなぐ決済ネットワークの提供者
- 「Visa加盟店なら世界中どこでも使える」といった共通のルールと技術基盤を構築
- 自らカードを発行しない(ただしJCBやAMEXは例外あり)
■ 4. 利用者と加盟店(あなたとお店)
- カードを使って買い物する人=利用者
- 支払いを受け取る人=加盟店
- 決済の主役はここですが、裏で支えているのが上の3者です
これらが連携してはじめて、「1枚のカードでスムーズな支払い」が実現しているのです。
次章では、VisaとJCBの間にある“決定的な違い”について詳しく見ていきます。
第3章:VisaとJCBの最大の違いは「発行しているかどうか」

VisaやMastercard、JCBといったブランドは、すべて「国際ブランド」と呼ばれていますが、
その中でもJCBは少し特殊な立場にあります。
なぜなら、JCBは「自らカードを発行できるブランド」だからです。
■ VisaやMastercardは“発行しないブランド”
- VisaやMastercardは、あくまで決済ネットワークの運営会社であり、
自らがクレジットカードを発行することはありません。 - その代わり、世界中のカード会社に「Visaブランドを使ってカードを発行していいよ」というライセンスを提供しています。
■ JCBは“ブランドでもあり、発行会社でもある”
JCBは日本生まれの国際ブランドでありながら、
「JCBカード」という名称で、自らカードを発行している唯一の存在でもあります。
- JCBが直接発行するカード → JCB一般カード、JCB CARD Wなど
- 他社がJCBブランドで発行するカード → 楽天カード(JCB)、イオンカード(JCB)など
■ この違いが生む影響とは?
- VisaやMastercardは「ブランドの統一感重視」で、特典や審査基準は発行会社に委ねられる
- JCBは自社カードなら、特典設計やサービス設計も一貫して自社でコントロール可能
- 審査方針や付帯サービスにおいて、JCBにはブランドとしての“色”が反映されやすい
ブランドによって、仕組みも戦略も異なるという点は、実はカード選びの盲点かもしれません。
次章では、VisaやMastercardが「実は上場企業であり、決済業界の超巨大企業」であるという一面に迫ります。
第4章:VisaやMastercardは実は「上場企業」

「Visaって会社なの?」と驚く方もいるかもしれませんが、
実はVisaもMastercardも、アメリカに本社を置く“上場企業”です。
■ Visa Inc.とMastercard Inc.は世界的な決済インフラ企業
- Visa Inc.はニューヨーク証券取引所(NYSE)上場企業
- Mastercard Inc.も同様にNYSEに上場しており、S&P500構成銘柄でもある
- 売上の多くは、決済ネットワークの手数料収入(取引ごとの処理料)
世界中で1秒間に何万件もの取引が流れてくるため、膨大なデータ処理とセキュリティ管理が主な業務です。
■ 発行会社ではなく「交通整理役」
VisaやMastercardは、クレジットカードを直接発行しません。
その代わり、各国のカード会社(イシュア)と加盟店側(アクワイアラ)をつなぐ“交通整理役”として機能しています。
- 例えるなら、「高速道路を作って運用している会社」のような立ち位置です。
その上を走る車(カード)は、三井住友や楽天などの発行会社が用意しているというイメージ。
■ カードにロゴがあるのは「Visaのルールで処理できます」の意味
- Visaロゴがある → Visaのルール・ネットワークを通じて処理できる
- Mastercardロゴがある → Mastercardのネットワークが使える
→ ロゴ=「発行者」ではなく、「処理ルートの目印」と考えるとわかりやすいです。
VisaやMastercardは、“裏方”として世界中の決済を支えている巨大テック企業なのです。
次章では、カードの審査に関してよくある誤解「Visaのカードは審査が厳しい?」というテーマを解き明かします。
第5章:Visaの審査が厳しいは誤解!審査を決めるのは発行会社

「Visaは審査が厳しいって聞いたからやめとこうかな…」
そんな声を耳にすることがありますが、実はこれ、よくある誤解です。
■ 審査を行っているのは「発行会社(イシュア)」
- カードの審査基準を決めているのは、Visaではなく三井住友カードや楽天カードなどの発行会社です。
- Visaはあくまで「決済ネットワーク」なので、審査には一切関与しません。
■ 同じVisaカードでも審査内容はバラバラ
- 三井住友カード(Visa)と楽天カード(Visa)では、審査の基準や方針がまったく異なります。
- 限度額、年収条件、リボ枠の有無、学生OKかどうか…などもすべて発行元が決定。
■ Visaロゴがある=Visaが関与している、わけではない
ロゴがついているからといって、「Visaが審査している」「Visaのカードだから厳しい」
というわけではありません。
ブランドはあくまで“通り道”。
カードの中身を作っているのは発行会社です。
■ 審査が不安な方は「カードの発行元」に注目すべき
- Visaだから落ちる、JCBだから通る、という単純な話ではありません。
- そのカードがどの会社から出ているのか?が、審査通過のカギになります。

まとめ:ロゴだけで判断しない!カードの本質は“発行会社”で選ぶ
クレジットカードの仕組みは、一見すると単純そうに見えて、
実は「ブランド」「発行会社」「加盟店契約会社」などが複雑に絡み合って動いています。
VisaやMastercardのロゴがついていても、そのカードを発行し、審査し、管理しているのはまったく別の会社(イシュア)です。
つまり、カードの“使いやすさ”や“審査基準”を左右しているのは、ブランドではなく発行元なのです。
■ 賢いカード選びのコツはここ!
- VisaやMastercard=国際的に使いやすい「決済の通り道」
- 審査・ポイント・特典=三井住友カードや楽天カードなどの「発行元」が決めている
- 同じブランドでも、発行元によってまったく違う性格のカードになる
「Visaだから安心」ではなく、
「どの会社が出しているVisaカードなのか?」を見て選ぶのが正解です。
今後、カード選びをする際には、ロゴの下にある“会社名”にぜひ注目してみてください。
見えなかったカードの“本当の顔”が、きっと見えてくるはずです。
楽天カードをまだお持ちでない方へ(PR)
クレジットカードを選ぶときは、「どのブランドか?」ではなく「どの会社が出しているか?」が大切です。
その点で、多くの方に選ばれているのが楽天カードです。
■ 楽天カードのおすすめポイント
- 年会費永年無料
- Visa/Mastercard/JCB/American Express から選べる
- 楽天市場での買い物はポイント+1倍(SPU)対象
- 通常還元率も1.0%と高水準
- 審査の柔軟さや発行スピードにも定評あり
楽天カードは、“初めての1枚”としても非常に人気のある発行会社が提供するカードです。
「どのブランドにするか迷ったら、まず発行元で選んでみてください。」
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